参加コーチインタビュー
君塚 亜希子さん
東京都知的障害者チアリーディングクラブ Cordials 指導者
アメリカにバトンの講習を受けに行ったときに、隣で練習しているチアリーディングに出会いました。
日本ではまだチアリーディングが競技として行われていなかったので、何度か渡米して指導方法を習い、日本の生徒たちに指導し始めました。
私自身、競技経験はありません。
スタートは小学生以下のジュニアチームに指導し始めたのですが、チーム競技特有の共感や我慢など、教育ツールとしてとても合っている競技だと思いました。
冒頭でもお答えしましたが、私がアメリカでチアに出会った時にはまだ日本にはチアはありませんでした。
その後、すぐに普及し始めましたが、日本とアメリカの一番大きな違いは「まじめさ」だと思いました。
これは現在も言えることですが、アメリカでは「楽しむこと」が最優先ですが、日本では「技術向上」が最優先で練習しているように感じます。
大学1年生の時です。
知り合いから、当時の障害児学級の宿泊学習のボランティアが足りないと言われ、同行したのが最初の障害児との出会いです。
その後、授業の手伝いや、プール授業の監視、運動会等をお手伝いし、障害児たちと触れ合うのは普通のことだと感じるようになり、今に至ります。
できた時の喜びを共感できるのが何よりもうれしいですね。
そして、振付やカウントを覚えてくれただけで「ありがとう!」という気持ちになります。
大きな失敗は、今のところはありませんが、小さな失敗はきっとたくさんあるのだと思います。
期待しすぎて難しい振付を覚えさせようとしたこともありましたが、すぐに修正できたので大きな失敗にはつながりませんでした。
成功体験をさせるという事です。
「頑張ったらできるようになる」という成功体験、そしてできた時の喜びを少しでも多く味わってもらえるように指導しています。
私は、障害者スポーツは特別ではないと考えています。
少しだけ説明の言葉を選んだり、コミュニケーションの取り方に気を付けたり、全てのことは「少しだけ気を配る」ということだと思っています。
触れ合っていくうちにアスリートたちを理解できるようになります。
まずは始めてみましょう!
私は健常者のチームも指導しているのですが、一緒に発表会を行った時などは、チームに関係なくアスリート同士が交流しています。
障害を持ったアスリートに出会ったことがない子もたくさんいますが、同じアスリートとして認識する良い機会になったと思っています。
「少なくともこの場は障害児がいることが特異でない環境を作れた」と感じました。
このように障害を持ったアスリートたちがいることが当然と思えるような環境作りに、チアリーディングを通して貢献し続けたいと思っています。
現在、指導者講習会への参加者を募集しています。ぜひご参加ください。